愛犬が病気や怪我を隠そうとする理由@元気なふりがいじらしい
わんこが弱っていることを隠したがったり、元気なふりをするのは様々な理由があります。
初めて犬を飼い始めた方はススッと離れていくワンちゃんを不思議に思ったり、元気なふりをするので病気を見抜けないことが稀にあります。
犬は病気を隠す理由や対処法、具合が悪いときのサインをまとめました。
ワンちゃんが具合が悪いと隠したがる理由
犬は本能的に弱い姿、病気や怪我を隠します。弱いものは攻撃されると本能で理解しているからです。群れの中では弱いと群れから捨てられたり敵から攻撃される危険性もあります。
犬は痛みに強いので平気な顔でいるという意見もありますが、それは違います。むしろ私たちより体の不調に敏感で、胃腸の調子が悪いと雑草を食べようとしたりご飯を残したり、たくさん眠ったりして自己回復を図ろうとします。
日頃の様子をよく観察して、不調は早めに見つけてあげましょう。
弱ってても攻撃されない、怖いことはないと安心させてあげてください。ただかまったり甘やかすことではなく、犬がどうして欲しいかを知り、適切な処置をしたら優しく見守ってあげてください。
離れたところで一人になりたがる
ワンちゃんが、お腹が痛い時などに、自分のお部屋でじっとしていることはありませんか?
我が家の愛犬はいつもはソファーや窓辺でのんびりと横たわっているのに、自分のお部屋で頑なに丸まっていることがあります。
大抵お腹がゆるい時や嘔吐したあとはそのようになっています。具合が悪いことを隠している、というより一人にして、ということのようです。構ってお腹を撫でたりすると、また、私から離れたところに移動し丸まっています。
よく考えると、私たちもお腹が痛かったり気持ち悪かったり、しんどいときは一人でゆっくり休みたい時もありますよね。あまり構ったり触ったりして欲しくない、そんな気持ちは犬も同じなようです。
しかし、ワンちゃんが突然ひどく態度を変えたり、接触を避けるようであれば動物病院に連れていく必要があります。気づかないうちの誤飲誤食や疾患が怒っている可能性があります。
処置はスピードが求められることなので、獣医さんへ急ぎましょう。
怒られると思いいじけることも
小さい頃、ミニチュアシュナウザーを飼っていました。とてもいたずらっ子で、頭の良い犬でした。
ある日、家族4人分のおにぎりをダイニングテーブルに置いたまま外出の支度などをしていて全員が彼から目を離していました。その隙におにぎりを全部食べてしまったのです。
おにぎりは包まれてバックに入れたとみんなが思っていたので、家族全員おにぎりがないことを不思議にも思っていません。
ふと気づくと、犬がお座りとも伏せともつかない妙な姿勢でうなだれて上目遣いでこちらをみています。耳がペタンと後ろに垂れてなんだか苦しそうでした。
抱き寄せようとすると、尻尾を丸めて部屋の隅へ逃げます。「絶対病気だ!」と思い込んだ私たちはすぐに動物病院へ連れて行きレントゲンを撮り、笑われたのはいうまでもありません。ただの満腹になったいたずらワンコを抱えて真っ青になって駆け込んできたのですから。
怒られると思って縮こまり、お腹が苦しいのを一生懸命隠していました。犬はいじらしく感情深い動物です。
よく観察してケアし、信頼し合える関係がとても大切なことを学ばせてくれた事件でした。
主従関係ができていれば解決すること
愛犬を迎えたのは生後6ヶ月でした。小さな頃は具合が悪くても私たちに頼ることなく一人で丸まって、構えば元気なふりをしました。
しかし、遊んだりお散歩しても尻尾は垂れ下がったままでイマイチ元気がなく動物病院に連れて行き消化器官が弱まっていることがわかりました。
成犬になってもお腹は弱く、気を使いますが1歳過ぎた頃から不調を隠すことはしなくなりました。主従関係がはっきりして家族、群と認めてくれたからだと思っています。
我が家は1歳ごろでしたが、引き取った年齢や環境によるようです。保護犬や色々な事情があったワンちゃんは心を開くまで時間がかかるようです。保護犬ちゃんを引き取ったお家で「笑ってくれるまで1年かかった」などの話をよく聞きます。
家族になるまでかかる時間はそれぞれです。時間がかかってもじっくり向き合っていきましょう。主従関係がはっきりとし、信頼関係ができると自然とワンちゃんは飼い主さんを頼って来ます。
私にしてくれたことを真似してみる
我が家の愛犬は、私が風邪をひいたり調子が悪く横になっていると、ぴったりと体を寄せて大人しくしています。一緒にベッドに来て、普段は遊びたい夕方の時間でもじっとしていてくれます。ご飯の催促もしません。
元気になると嬉しそうに尻尾を振り、喜んでくれます。この子にとっては、具合が悪い家族にはこうやって接すると良いと思っての行動なようです。
犬が、日常によく起こす不調や、ちょっと具合が悪い、疲れている様子の時は同じようにしています。
一人で自分の部屋でまるまりたい場合は、起きた時にすぐに見えるように近くで静かに過ごします。音楽や大きな音を避け、ストレスがないようにします。犬が望めば、ぴったりとくっついて過ごします。
具合が悪いときどうして欲しいかは、愛犬がどうしてくれるかを見ているとわかるような気がします。
ワンちゃんによっては自立心が強く、一緒に眠らない、自分のお部屋が好きな子もいます。そういった時は、優しく見守ってあげましょう。
異変を感じたらすぐに病院へ
基本的には犬は不調の時そばから離れて一人になったり、何もないふりをします。しかし、思い当たる症状がない場合は必ず動物病院へ連れていきましょう。特に子犬の頃やお迎えしたての頃はまだまだ信頼関係ができていないので、隠す傾向があります。
具合が悪いときの病気の症状や、怪我の症状によって違いますがわんこは以下のようなサインが出ることが多くあります。
- 好物のご飯を残す
- 呼んでも反応しない
- 耳が垂れている
- 尻尾が下がっている
- うなだれたような姿勢になっている
仕事から帰って来た夜間や土日に様子がおかしいことに気づくこともあります。
近くや、通える地域の24時間救急センターを覚えておきましょう。また、使えるエリアであればペットタクシーの配車の番号も携帯に登録しておくと安心です。
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まとめ
わんこはみんな飼い主さんの笑顔が大好きです。体調を悪くしているワンちゃんには微笑みながら優しく話しかけ、体をゆっくり撫でてあげてください。
もちろん、不調に気付いた時はすぐに獣医さんに診てもらうようにしましょう。