初めて子犬を飼ったら注意するべき5つのポイント
子犬を自宅で飼う事が決まると、嬉しさとわくわくでいっぱいになりますね。その反面、何を用意するのか、どんな事に注意すべきなのか、分からなくて不安がある方も多いと思います。
わんちゃんを迎えると言う事は、わんちゃんの一生を一緒に歩むということです。ずっとわんちゃんが健康で快適に暮らせるようにお家に来たばかりの子犬が注意するべき病気やケガについて、対処法も含めてまとめてみました。
1.子犬の住む場所を用意する
わんちゃんを迎えるにあたり必要なのがケージです。ケージとは四面を柵で囲ってあるワンちゃん専用のスペースのことです。そこではケージはわんちゃんが寝たり、トイレをしたりしますので、余裕がある大きさを用意し、布をかけて薄暗くすればハウスとして利用できます。
元々、洞穴や木の陰で過ごしていたわんちゃん達にとって狭い所は落ち着く場所です。ケージをサークルで囲み、トイレやご飯をサークル内で行い、ケージを寝床として使うことも可能です。ケージで過ごさせることを可哀想と考える方もいますが、ケージには大きなメリットがあります。
自宅に来たばかりのわんちゃんは新しい環境に不安を感じます。私たち人間もホテルに泊まると眠れなかったり、広すぎる部屋では寛げないのと同じです。わんちゃんは自分の過ごせる場所が分かれば安心します。自宅に迎えてしばらくはケージ中で過ごさせ、排泄トレーニングをしましょう。
排泄トレーニングが出来たら、範囲をサークル内や部屋に広げて探索をさせ、一緒に遊んでください。わんちゃんが眠たくなったり、疲れてきた場合はケージに戻します。
ケージが寝る場所で一番落ち着くところであると教えてあげることで、ホテルに預ける際にわんちゃんがリラックス出来たり、ケージの中で過ごす事に慣れていれば、災害時などにわんちゃん自身のストレスを減らしてあげることが出来ます。
家に来たばかりのわんちゃんは不安で一匹にすると寂しがるので、飼い主さんが目の届くリビングなどにケージを設置し、生活スタイルに合わせてケージを移動させてあげるなどの工夫が大切です。
2.部屋を清潔にする
サークルやケージに慣れ、元気いっぱいに遊びまわるようになってからも注意が必要です。わんちゃんは成犬になるまで、小型犬、中型犬で約8ヶ月、大型犬では約12ヶ月かかると言われています。子犬はワクチンの接種を行ないますが、それでも感染症にかかりやすいので注意が必要です。ちょっとした気温の変化や寒さから発熱、下痢を引き起こす事があります。
また、ハウスダストで健康を害する場合があります。犬は私たちよりも低い場所で過ごすので、アレルゲンの原因となるホコリやイエダニを吸い込んでしまうのです。アレルギー反応では痒みが出るのが一般的で、耳や目、陰部や肛門にまで症状が出ることがあります。ひどい場合は全身に痒みが出ます。
わんちゃん自身も痒くて舐めたり、引っ掻いてしまい、さらに悪化したり血まみれになることがあります。わんちゃんが快適に過ごすために、こまめな掃除と温度管理をしっかりと行い、いつもと様子がおかしいと感じたら、お医者さんに相談しましょう。
3.誤飲・誤食するものは常に片付ける
子犬は何にでも興味津々です。誤飲、誤食してしまわないように注意が必要です。おやつと間違えて食べてしまう場合もあれば、遊んでいてうっかり飲み込んでしまうこともあります。トイレシート、ボタン、クリップ、マグネット、ホッチキス、ホウ酸ダンゴ、ぬいぐるみなど、落ちているものなら何でも口にすると考え、気をつけなくてはいけません。
ビニールや飴玉を飲み込んでしまい窒息してしまうケースや、電気コードを噛んで感電することもあります。誤飲、誤食は死の危険性があるので注意しましょう。
また、外に散歩に行くようになると、水たまりの水を飲んだり、石や砂、他の犬の排泄物を食べてしまい、病気に感染してしまう場合があるので散歩中は目を離さないようにしてください。
4.様子がおかしいと感じたら、骨折や骨の病気ではないかを確認する
子犬は元気いっぱいなので、動き回って床で滑ったり、ソファーから転倒する危険性があります。サークルによじ登って転落するなど、部屋の中でも骨折や捻挫の危険はいっぱいです。飼い主さんが気付かないで放置すると、膝の関節や股関節に障害が起きたり、ヘルニアになる場合もあります。
また、3ヶ月~13ヶ月頃の子犬はレッグ・ぺルテス病という骨の病気かかりやすいです。足に力が入らない、足を引きずるなどの症状がみられ、徐々に悪化していき、突然これらの症状が出る場合があります。レッグ・ぺルテス病は骨頭が壊死する病気ではっきりとした原因はわかっていません。治療には外科的手術が必要でリハビリも時間がかかります。
対策としては床が滑らないように絨毯などを敷くこと、サークルやソファーなど高い家具には登らないように気を配るなど、今一度家の中を点検してわんちゃんの身の安全を守りましょう。そして足を引きずっていたり、痛そうにしている場合は骨の病気にかかっている場合もあるので、不安に感じたらお医者さんに診てもらってください。
5.歯と歯茎のケアをする
わんちゃんの口臭が気になると言う人は多いです。成犬に多くみられ、歯周病、歯石、歯肉炎などが匂いの原因と言われています。歯周病の細菌は歯肉の隙間から血流に乗り、肝臓、心臓などの内臓疾患を併発するケースもありますので口臭を甘くみてはいけません。子犬でもきつい口臭がすることがあるので注意が必要です。
子犬は3ヶ月頃に乳歯が抜け、永久歯に生え変わります。抜ける前に歯がぐらぐらして隙間が出き、ドックフードなどが挟まったり、歯茎からの出血することが口臭の原因です。また、乳歯がうまく抜けずに残ると永久歯との二枚歯になり、食べカズが挟まると口臭がきつくなります。
私たち人間と同じで、日々の歯と歯茎ケアを子犬の時から取り入れる必要があります。歯磨きかガーゼで優しく歯と歯茎をマッサージしてあげましょう。口周りや目の周りのお掃除も一緒にして、毎日の習慣にするとよいでしょう(愛犬の歯磨き方法は以下を参照)。
【参考記事】正しい愛犬の歯磨きの方法
まとめ
子犬を家に迎えると、毎日が楽しくて幸せな気持ちでいっぱいになりますね。元気いっぱいに走り回る姿を見て、我が子同然の存在になっていきます。私たちがわんちゃんに対してそう感じているなら、わんちゃんも同じように満たされた気持ちで過ごしてくれていることでしょう。
しかし可愛いからといって甘やかしすぎてはいけません。大切なわんちゃんとずっと一緒に居るために、子犬のうちから出来ることをするのが重要です。動物病院の先生も、ブリーダーさんも「しつけは子犬のうちに!」という意見がほとんどです。
ケージトレーニングや歯磨きは成犬から始めると嫌がるわんちゃんが多いので、子犬の頃からしておくことが大切になります。飼い主さんとのコミュニケーションとして、しつけを楽しく取り入れるようにしたいですね。