子犬のクレートトレーニング方法@落ち着いた性格に育るために
可愛いワンちゃんが元気なのは嬉しいですが、時々その元気が有り余ってしまうのは困りものですよね。そのため、ワンちゃんをパピーの頃からしつけておくことは大切です。
そこで、この記事では、私が飼っている犬がパピーの頃に実際に行ったクレートトレーニングの方法と、それに取り組んだ愛犬がどうなったかを詳しく紹介します。ワンちゃんのしつけでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
犬にメリハリを教えるのにおすすめなクレートトレーニング
「うちの犬はケージから出すとずっと部屋の中を走り回っているんです。」
「甘噛みが治らず、ずっと飼い主の手を噛んできます。」
「夜泣きが酷く、ずっと泣いているのでご近所迷惑にならないか心配で…。」
これらはパピーの飼い主さんのお悩みとしてよく上がってくるものですよね。何を隠そう筆者も全く同じ悩みを抱えていました。筆者は幼い頃から実家で犬を飼っていたのですが、大人になってから自分で全責任を持って子犬を育てるのは初めてでした。念願のパピーを迎えたのはいいものの、あまりにも活発な我が子を前に、途方にくれる日々・・・。そして、プロのドッグトレーナーに自宅レッスンをお願いすることにしました。
そのときに教わったのが「クレートトレーニング」です。クレートとは、プラスチック製または鉄製の扉が付いているワンちゃん専用の小さいハウスのようなもので、ワンちゃんが中で立ち上がって1周まわれる程度の大きさのものを使用します。
クレートトレーニングとは、文字通りワンちゃんがクレートの中で大人しく一定時間入っていられるようにするトレーニングです。ただし、パピーの排尿の頻度は月齢プラス1時間と言われているので、それを超えてのトレーニングは避けてください。また成犬になっても数時間を超えてクレートにいれることも避けましょう。
当然、クレートに入れることが目的ではないので注意しなくてはいけません。実際に筆者の家では基本的に室内フリーで犬を飼っていますので、クレートに常に入れているわけではありません。クレートは必要に応じて使用することが大切です。中にはクレートが性格的に合わないワンちゃんもいるので、決して無理はさせてはいけません。
クレートトレーニングの目的
ワンちゃんにオンとオフのメリハリを教える
クレートに入ることで、入っているときは大人しく待ち、出てきたときは飼い主さんと思い切り遊ぶというようなメリハリを教えることができます。
ワンちゃんに我慢を教える
まだクレートトレーニングが入っていないワンちゃんにとって、慣れない場所に入ることは当然我慢を必要とします。
ワンちゃんに自分だけで落ち着ける空間を与える
クレートは誰にも邪魔されない自分だけの空間であることを教えます。室内フリーで飼う場合でも、慣れればクレートの中が自分のテリトリーであると覚えてくれます。
トイレトレーニングを効果的に行う
犬の習性として自分の寝床で排泄を避けるので、クレートの中では基本的にトイレを我慢します。そしてクレートから出したところでトイレに誘導して排泄を促せば、トイレの場所を覚えやすく、効果的なトイレトレーニングを行うことができます。
もしものときに愛犬の安全を守る
災害時や、病気や怪我で入院を余儀なくされた時、また旅行などでペットホテルに預ける時などに、普段から慣れているクレートがあれば愛犬の安心や安全につながります。
このように様々な目的があるクレートトレーニングですが、やり方がよく分からない場合はドッグトレーナーなどプロに相談するようにしましょう。はじめはいきなり閉じ込めるのではなく、ドアを取り除いた状態で、ワンちゃんがクレートに興味を持ったら褒めてトリーツ(ご褒美の餌やオヤツ)をあげることからはじめましょう。そしてトリーツをクレートの中に投げて、ワンちゃんが中に入ったら褒める、と徐々にレベルアップしましょう。
我が家のワンコもはじめは嫌がってクレートの中で吠えていました。飼い主の心情としてはクレートから出してあげたくなりますが、そうすると「吠えれば飼い主さんが出してくれる」と学習してしまい、何かにつけて吠えて要求を通そうとするようになってしまいます。将来的なことを考えて、ここはぐっと堪えてください。
もちろん大人しくできたらワンコをたくさん褒めてあげるのを忘れずに。ただし吠える理由が排泄などの生理的欲求の場合を除きます。その場合は飼い主がタイミングなどを考慮して判断して対処しましょう。
ちなみに、うちの場合には数日で慣れてクレートの中で大人しく過ごしていられるようになりました。「吠えても無駄」という「学習」をしてくれたのです。
本記事のまとめ
このように、犬のしつけは経験による学習の積み重ねです。飼い主がしてほしい行動をしたら褒めて、逆の場合には無視もしくは叱ることを繰り返すことで、犬は「良い行い」を学習していきます。また、クレートから出ているときはボールなどのおもちゃで遊んであげることを忘れないようにしましょう。クレートはあくまで愛犬との生活をより楽しむための手段であり、それ自体が目的ではありません。
そして、トレーニングを経て夜はぐっすりとクレートで寝てくれるようになった愛犬。まだしつけ上の課題は残っていたものの、家事などでワンコを見ていられない時はクレートで待機していられるようになったお陰でかなり子犬育てが楽になりました。また夜泣きも同時に解消されました。後編では、引き続き私が実践した方法を紹介させていただきます。