散歩中に犬が突然立ち上がれなくなり見ず知らずの人に助けてもらった
うちの愛犬はもうすぐ13歳、ビーグル犬で名前は「はな」です。
12年5カ月のビーグル犬はなは、何よりも1日2回のごはんと散歩、そしてたくさん貰えるおやつが大好きな女の子です。
病気と老化の影響で後ろ足が弱くなってしまい、散歩の時はゆっくりゆっくり歩きます。彼女の愛車は三輪車。運転手は飼い主の私です。三輪車の後ろカゴに乗って、どこへ行くにも私と一緒な犬生を送っています。
7歳からホルモンの病気で週1回のペースで病院へ通院中
はなは7歳からホルモンの病気を患わってしまい、今現在も週に1回動物病院に通院しています。ですが小さい頃の活発さはまだまだ健在で、目は黒々と光り輝いています。
眼鏡を掛けている私よりもはるかに視力が良いです。遠くにいる犬を私よりも早く見つけるのが得意で、三輪車の後ろカゴから遠吠えをして「よ!おはよ!いい天気だね!」とあいさつをするのが日課です。
基本、ごはんとおやつだったらなんでも食べますが、中でも好きな物はレバーと蒸かしたサツマイモと湯がいたお肉です。
あと外では拾い食いをすることが大得意で、誰が鼻をかんだか分からないティッシュやコンビニで買ったのであろうフライドチキンの骨などを、目敏く見つけては、飼い主のお叱りもものともせずに口に含んでしまいます(自慢できることではありませんが…)。
ホルモンの病気だとわかったときの話
これまではなとの生活の中で一番記憶に残っているのは、ホルモンの病気が見つかる前のお話です。
その当時、彼女の体重は16キロもありました。今振り返ってみると、はホルモンの病気の影響で、新陳代謝が異常に落ちてしまったせいで、太っていたのだとわかるのですが、当時の私も無知だったため可哀想なことをしてしまいました。
そんな彼女を連れて散歩に行っていた時、自宅から1キロ以上離れた場所で突然へたり込んでしまったのです。
16キロという重さにホルモンの病気の影響で筋肉が収縮し始めていた彼女の華奢な脚が支えきれずに、後ろ足が両方とも抜けたような状態になってしまったのです。
立つことができなくなってしまった彼女は、ただただなぜ立てないのかと混乱しているかのように鼻を鳴らしているだけでした。
私はどうしたらいいかとパニックです。自宅まで1キロ以上ある場所から、16キロもの体重がある彼女を担いで戻ることなどできそうにもありません。
そのうえ、場所が場所で、人通りが少ない所だったのです。不運にも財布と携帯も家に忘れて出てきてしまい、まさに途方に暮れるとはあの状況のことでした。
「あらま。どうしたの?」
そんなときでした。1人のお年を召した女性が声をかけてきてくださったのです。理由を話すと、なんと親身にも解決策を一緒に考えてくださって、私は厚かましくも「すみませんが、携帯電話をお持ちですか?タクシーを呼ばせていただきたいのですが…」と頼み込こみました。
その女性は快く携帯電話を貸してくださり、しかもタクシー会社の方も事情を了承してくださって、キャリーバックなしで動物病院まで乗せていただけることになりました。
その時の私は必死だったもので、その女性の名前も住所も聞くことを忘れてしまったことを悔いています。
今でははなの体重は理解ある動物病院のお陰で16キロから10キロまで痩せ、病気発症から5年も生きてくれています。
それもこれも、あの時の女性の親切心から救われた命だと思っています。本当に感謝しています。私も彼女のように理解ある心を持って過ごせたらと思っています。