抱っこの状態から愛犬を誤って落としたら骨折!
我が家のアイドル、チワワのマリン。8歳の女の子で、とっても甘えん坊で人見知り、臆病なワンちゃん。人間が食べているものをなんでも欲しがる困ったちゃんで、鳥のささみが大好きな食いしんぼうです。
マリンが我が家にやってきたのは7年前。生まれてすぐは、弟夫婦の家の子でした。元気ですばしこく、良く吠える可愛いワンちゃんで、我が家に遊びに来た時は、家族皆でメロメロになっていました。
弟夫婦がマリンを飼い始めてから2カ月もしないうちに、弟の奥さんの妊娠が判明。つわりがひどく、動物を飼える状態ではないと、うちの子になりました。
我が家は皆で喜んで受け入れました。私はやってきた子犬のマリンにメロメロで、暇さえあれば遊び、抱っこし、自分の部屋に連れていきました。
抱っこした状態から愛犬を落としたら大変なことに
ある日、いつものようにマリンを抱き上げ部屋に連れて行こうとした時、私はバランスを崩し、大人が立ちあがった胸の高さからマリンを落としてしまいまったんです!
直後、狂ったようにけたたましく吠え始めたマリン。キャンキャンキャンと、本当に辛そうで…。立ち上がることもできず、一目見て脚が折れていることがわかりました。
こんな小さな子犬をけがさせてしまったと。パニックになった私は何もできません。同居の両親がタクシーで。病院に連れていきました。私はただただ泣きながら見送ることしかできず、なんてことをしてしまったんだと自分を責めました。
3時間後、病院から戻ったマリンは右足に大きなギプスと包帯を巻かれていました。小さな小さな体の半分が固定されていて、今までのように元気に動くことなど当然できません。けがの痛みと病院の恐怖からか、体はがたがたと震えていました。
愛犬に嫌われるのが不安で抱っこができなかった
なでて、抱きしめて、ごめんねと謝りたい気持ちでいっぱいでしたが、もうマリンは私を許してくれないだろうと思うと、手を差し伸べる勇気が出なかったです。家に帰ってしばらくすると体の震えはなくなり、表情は少し落ち着いたように見えました。それでも包帯を巻かれた脚が痛々しくて。
ベッドに寝かされたマリンはご飯を食べ水を飲み、上半身を起こして周りを見渡し、泣き続ける私を見つけ、視線を止めました。
そして少し身を乗り出し、尻尾を上げ、弱々しくですがそのまま尻尾をゆらゆらと振り始めたのです。目をそらされるか怯えたように吠えられるかと覚悟していた私は「ごめんね、痛かったよね…」と声をかけ、顔を近づけました。
するとマリンは私の顔を舐め、更に尻尾を振ってくれました。涙が止まらなかったです。マリンを再び抱っこする勇気が出たのは一週間後、ギプスを巻いたままのぎこちない抱っこでしたが、恐る恐る抱き上げた私の顔を、マリンはまたなめてくれました。
優しいマリン、ごめんね。ありがとう。大好きだよ。こんな私だけどよろしくね。何回も耳元で繰り返しました。
あれから7年。元気な子犬時代にけがで痛い思いをし、ギプスで思うように動けない時期が4カ月もあったマリンは、人一倍臆病で病院を怖がるようになりました。
健診などで病院に行かなければならないときはずーっと震えています。これからは、あまり病院にお世話になるようなことのないよう、私たち家族は気をつけていかないとね、とよく話しています。
まだまだ小さいときに辛い思いをさせてしまった分、残る人生は楽しいことをいっぱいさせてあげたいと、ついつい甘やかしてしまっているのでした。マリン、これからもよろしくね。