私たちが盲導犬にしてあげられること@同伴拒否などへの対処法
盲導犬に出会ったことはありますか?
私は都会で生活していても、数えるほどしか出会ったことはありません。しかし、出張イベントなどでは見かけることができるので、愛犬家の皆さんにとっては身近な働くワンコだと思います。
「盲導犬クイールの一生」など映画でもおなじみですよね。そんな盲導犬と利用者さんがたまに困ることがあるようです。その事例と対策をご紹介します。
「盲導犬は虐待」という意見について
私は盲導犬について、実はほとんど知りませんでした。知人から「盲導犬って、犬を虐待しているんでしょ?」そう言われたのがきっかけで気になり始めました。
吠えたらものすごく怒られる、遊ばせない、排泄を我慢している、寿命が短い、犬らしさを抑制されている、そんなイメージがあるそうです。
よくよく調べると、盲導犬でも尻尾を踏まれたりするとびっくりして吠えるそうです。寿命が短いということも根拠がありません。
小さな頃から飼い主が変わってかわいそう、そういった意見もあるそうですが、関わる方は全員真剣に犬と向き合っています。
盲導犬は頻繁には見かけません。見かける時はお出かけをしてお仕事をしている最中の姿です。重たいハーネスをつけて、かわいそう!と思うかもしれません。しかし、私たちが見ないお家の中では普通の愛玩犬のように自由に遊んだりしているそうです。
犬を飼う、犬と暮らす、犬と生きることに関しては、様々な意見があって良いと思います。私も盲導犬が虐待という意見に明確な賛否は持ち合わせていません。
理解し、学ぶことで、犬と人との幸せについて考えていければと思っています。
盲導犬受け入れの法整備
盲導犬などを受け入れ、身体障がい者の方が社会進出と自立がしやすいように「身体障害者補助犬法」が定められています。
かいつまんでまとめると、次の内容です。
- 補助犬の同伴を受け入れる
- 補助犬の行動管理・衛生管理を行う
- 補助犬とわかる表示をする
- 良質な補助犬を育成する
道路交通法でも、盲導犬などと一緒の人のそばを車で通るときは徐行するなどが決められています。
盲導犬だけではなく、補助犬の受け入れ全般が積極的になっています。しかし、入店拒否や利用拒否は頻繁に起こっています。法が整備されたとはいえ、罰金や罰則はありません。
トラブルが多くならないように、全員の理解が求められています。
盲導犬の同伴拒否について
補助犬など人の役に立ってくれるワンちゃんの中でも有名なのが「盲導犬」です。今ではすっかり当たり前の盲導犬たちですが、お店や施設で困ることもまだまだあるようです。
- お店が狭くて入れない
- 保健所の指導で動物は入れられない
- タクシーに乗せてもらえない
また大きな施設だと、マニュアルになっていないため対応にばらつきが出る、本社は理解していても現場スタッフに周知されていない、そのようなことが多いそうです。
決して悪気があった、意地悪でそのような対応になった事ばかりではありません。しかし、自分が盲導犬と一緒にいて同じ立場だったら困ってしまいますよね。もしそんな場面を見かけたら声がけできるとスマートですよね。
同伴拒否が起こらないように私たちができること
同伴が拒否されていることの多くが「知らなかった」ことが原因です。
もし会社や施設などにお勤めの場合は、運営する施設が盲導犬などの同伴を理解できているかチェックしておくとスムーズです。お店などを経営している場合はアルバイトさんなどとお話をしておくと良いでしょう。
盲導犬のユーザーの方はお仕事やお買い物で外出しています。私たちと同じです。暑い日は盲導犬に無理をさせないように外出を控え、外出する場合は盲導犬を休憩させるためにこまめに休憩をするようにしています。
その際、「休憩できません」と言われてしまったらとても困ってしまいますし、盲導犬の負担も大きくなってきます。
ワンちゃんが苦手な方からすると、一瞬びっくりしてしまうようですが訓練された犬と知っておくことで落ち着いて対処できます。
働く犬がいるということ、その犬たちは清潔に管理され、厳しい訓練を受けていることを知っている皆さんが、アナウンスすることで変わっていくこともあるかもしれません。
現場での具体的な対応を教えてくれるセミナーもあります。様々な業種に応じてくれるので、そういった機会も検討してみるのも良いでしょう。。
盲導犬に愛犬家としてできること
ワンコとお散歩をしているとき、盲導犬に出会ったら一番は「そっと距離を置く」ことです。挨拶をさせに近寄ったり、至近距離で歩かせるなど気を散らすことはやめましょう。声をかけたり、じっと前から見つめることもよくありません。
写真を撮りたい、と思ったらユーザーさんに必ず声をかけましょう。私たちも突然写真を撮られていたら嫌ですよね。ユーザーさんもびっくりしてしまうので、安全な場所で一声かけて承諾をもらいましょう。
そして、何より、よく知ることです。静岡にある「日本盲導犬総合センター 盲導犬の里 富士ハーネス」では実際に盲導犬のお仕事を見ることができます。
なんとここでは愛犬と一緒に見学が可能です。ドッグランもあるので、家族みんなで行ってみたいですね。
ラブラドール募金箱
盲導犬のために何かしたい、と思ったとき一番身近なのが募金です。本当に使われているの?詐欺かもしれない…そんなとき一つの目安になるのが「ラブラドール募金箱」です。
「日本盲導犬協会」の公認募金箱で可愛らしいラブラドールがちょこんと座った募金箱です。もし、募金は不安だな、と思った時は「日本盲導犬協会」へ直接寄付をしたり、書き損じはがきや洗剤を送って支援することもできます。
最近は引き出物などで利用するカタログギフトで寄付を選べるものも登場しています。
今、盲導犬の犬種は多くがラブラドールです。温厚な性格と優しい見た目から社会に馴染みやすいと選ばれたそうです。
ラブラドールが大好きな我が家のワンコは、ドッグランで見かけると真っ先に飛んで行ってしまいます。そんなやんちゃな子も心広く受け止めてくれるラブラドールが私は大好きです。
だからこそ、働いている子たちが困らないように、きちんとパートナーと離れずに仕事ができるような環境が必要だと強く思います。そのためにできる支援は募金を始め、色々な方法があります。できる範囲で協力をすることも理解への第一歩です。
まとめ
盲導犬は身近な介助犬です。頻繁には見かけませんが毎日頑張って働く頼もしいワンコです。もし街で見かけたらそっと見守ってあげてくださいね。犬を知っている私たちだからこそ、できることがあるはずです。
まずは、盲導犬や介助犬、補助犬とユーザーさんが外出した時、困ったり嫌な思いをしないように愛犬家としてできることから始めましょう。