もしも愛犬がうつ病になったら@症状や原因・改善方法
昼寝したり、走り回ったり、遊ぼうとおねだりしたり、犬は自由で気楽でいいなぁ…とうらやましく思うことがあります。
ストレスとは縁遠く感じるわんちゃん達ですが、うつ病にかかる犬が増えているのをご存知ですか?うつ病になる理由は私たち人と同じで、生活環境やストレスなどから発症します。
犬がうつ病の可能性がある場合にみられる行動や症状、改善方法と予防するために必要なことについてまとめました。
外国では一般的なうつ病
英米仏などでは犬や猫などの精神疾患病は一般的に知られており、治療が行なわれています。日本では20年ほど前から犬や猫の精神疾患の治療が始まり、飼い主さんの間でも認知されてきています。しかし、まだまだ未知の段階で、治療方法や薬が少ないのも現状です。
うつ病の可能性があるときにみられる行動や症状
しっぽを追いかけまわす
犬が自分のしっぽを追いかけまわす姿は可愛く、微笑ましいものです。幼犬や若い犬によく見られる行動で、動くものに興味を示すのは犬にとって自然なことです。
しかし、長時間ずっと追いかけまわしていたり、しっぽを噛んで離さないなど、異常なほどにしっぽに興味をしめす場合は注意が必要です。
手足を噛んだり、なめ続ける
犬は手足や爪を日常のケアとしてなめたり、軽く噛んだりすることがあります。散歩後や食事後など、日々の日課として行なうわんちゃんが多く、短時間であれば問題はありません。
うつ病になると、手足を長時間にわたって噛んだり、しきりに気にするようになり、血や腫れなどの自傷行為がみられるようになります。
ずっと吠えている
飼い主さんが帰宅したとき、嬉しいとき、食事が欲しいときに犬は吠えますが、理由もなく長時間吠えたり、夜中に遠吠えするなど、今までよりも激しく吠えるようになります。吠えている理由がわからないことが多く、よだれや興奮状態が続く場合は、うつ病を疑ってください。
同じ行動をくりかえす
何もない場所を叩き続ける、同じ場所をぐるぐる回る、おもちゃや布団を食いちぎるまで噛み続けるなど、同じ行動を繰り返すことがあります。理由や目的がないのに同じ行動を繰り返す場合は、うつ病の可能性が考えられます。
トイレの失敗や粗相が増える
トイレの失敗や違う場所での粗相が目立ったときも、注意が必要です。愛犬のうつ病に気付かずに粗相を=ると、ストレス状態が悪化して慢性的に頻尿になり、粗相が増えてしまいます。0
散歩に行きたがらない
犬は散歩が大好きで、飼い主さんと一緒に行動できることに喜びを感じます。しかし、うつ病になると散歩を嫌がり、一人でじっとしたり、呼んでも反応しなくなるのです。
うつ病の原因
生活環境
室外にずっとつないだまま、散歩に連れて行かない、ゲージ内での長時間の拘束などが原因で、ストレスからうつ病を発症するケースがあります。
狭い場所やずっと同じ場所で過ごすことはストレスになり、散歩に行けない状態が続けば運動不足になり、心身ともに健康で過ごすことが難しくなるのです。
長時間のお留守番
私たち人の都合で何時間も狭い部屋で待たされたり、飼い主さんがいない状態が日常的に続くと、不安と寂しさからうつ病になることがあり、注意が必要です。
犬はもともと群れで生活する生き物で、一人で長時間留守番をするのが苦手なのです。不安や寂しさから吠え続けたり、物を壊すなどの行動がみられることもあります。
飼い主さんの機嫌に敏感
犬は飼い主さんの気持ちの変化に敏感に気付きます。いつも機嫌が悪かったり、家族が暴力的な場合、わんちゃんは情緒不安定になりやすいでしょう。
飼い主さんに近づくことを怯えたり、飼い主さんとのスキンシップが少ない犬はストレスを溜めやすくなります。
他の病気や疾患
皮膚病、内臓疾患、感染症などの病気から、うつ病を招くことがあります。話すことができないわんちゃんたちは体の不調を訴えることができません。
日頃から健康管理を行い、普段と異なる症状や様子がみられた場合は、動物病院に相談するようにしてください。体の健康を維持することは心の健康につながります。
うつ病の改善方法と予防
わんちゃんのうつ病の原因は、寂しさや不安によるストレスが主です。改善にとって大切なのは、愛犬に寂しさや不安を感じさせないように工夫することと、愛情たっぷりに接することです。
散歩やスキンシップの時間を増やす
毎日散歩に出かける、遊ぶ時間やブラッシングの時間を入れるなど、運動の時間とスキンシップの時間を心がけてください。
飼い主さんと一緒に行動することで安心感が生まれ、ストレスを軽減させることができます。なでたり、名前を呼んであげるなど、触れ合う時間を大切にすることがわんちゃんのうつ病の改善につながります。
テレビやラジオをつけて外出する
いつも一人でいる時間が長いと、不安や寂しさが募り心配です。外出する際はテレビやラジオをつけて出かけると、家に誰か居るような雰囲気になり落ち着くでしょう。
夜遅くに帰宅することが多い飼い主さんは部屋の照明を点けておく、冷暖房器具で室内の温度を保つなどしておくと、安心して愛犬が室内で過ごせるようになります。不安や心配を少しでも減らす環境作りを心がけましょう。
小さな頃から留守番に慣れさせる
小さな頃から留守番やゲージ内で一人で過ごすことに慣れさせておくことも必要です。ずっと飼い主さんにべったりで過ごしていると、一人でいることできなくなり、ちょっとしたことでストレスを感じるようになってしまいます。適度な距離と愛情が大切です。
いきなり長時間の留守番から始めるのではなく、短めの留守番から慣らしていき、帰宅したらたくさんスキンシップをとってください。一人で待っている間も家の中は安全で、飼い主さんは必ず帰ってくると教えることが大事です。
また、ペットシッターや犬の保育園など、飼い主さんと離れていても快適に過ごす方法も増えてきているので、上手に利用すると良いでしょう。
まとめ
我が家の愛犬も寂しがりやで甘えん坊です。そのため、留守番のときはテレビをつけたり、カーテンを開けて外が見えるようにし、好きな毛布やおもちゃをゲージに入れて出かけています。
帰宅したあとは散歩したり遊んだりしてスキンシップをとって、心身ともに健康に過ごせるように気をつけています。
みなさんのわんちゃんにも寂しさやストレスが溜まらないように、一緒に過ごす時間を大切にしてお互い楽しく暮らせるのが一番ですね。