犬の肉球ケアの仕方@肉球にこんなに役割がある
ワンコの肉球は可愛らしくついつい触ってしまいます。
しかし、ちょっと触っただけで足を引っ込めてしまうことありませんか?ワンコにとって足、特に前足は急所になります。
とても敏感で多くの役割を持っている肉球は大切なものです。子犬の時は柔らかく可愛かった肉球が、いつのまにかカチカチ、ガサガサになっている…そんな時は肉球ケアにチャレンジしてみましょう。
今回は肉球のケアとケアするときのチェックポイントをご紹介します。
【参考】犬の肉球(にくきゅう)が怪我したときの治療方法や病気
肉球から香ばしい匂いがする
愛犬を抱いていて、ふとスナック菓子のような匂いがしました。よく嗅いでみると足の裏から強く匂います。臭いというより、香ばしい、ナッツのような匂いです。
そういえば最近足の肉球の毛が赤茶色になってきていました。肉球の匂いはどのワンちゃんにも起こる現象で細菌が繁殖している、汗をかいているなど様々な説があります。
犬は汗をかかないことはみんさんもご存知だと思います。実はワンコの足の裏にはエクリン腺という汗腺があります。人と同じように緊張したりストレスを感じたりすると、汗をかくんです。
もちろん体温調整も行います。私たちも手に汗をかいたら拭いますよね。ワンコ達もお出かけをしたりハッスルした後は手足を拭ってあげましょう。
肉球の温度
普段肉球はひんやりとしています。全体重を受け止めるクッションの役割をしているので、皮膚は分厚く、中は脂肪などでできています。
実は肉球はとても敏感な機能で、足の裏で感触を確かめたり、熱を感じとったりすることができます。我が家の子は、お散歩でほぼ必ず鉄板やマンホールの上でトイレをします。肉球で感じとっているからです。
また、普段はひんやりしているのに、眠くなってくると肉球がホカホカしてきます。垂れた耳と手足が暖かくなったら眠るサインです。体の中でも敏感に反応する箇所なので手足はとてもデリケートなことがわかります。
前足は特に、犬の急所です。肉球まで触れるのは飼い主さんを信頼しているからですね。嫌がらなければ、優しく触って絆を深めていきましょう。
分厚い肉球は成長の証
肉球がガサガサしているのは、成犬ならみんな経験すると思います。お散歩によるストレスもありますが、お出かけをして濡れたタオルや足を洗って湿ったまま放置しているとカサカサになりやすくなります。
子供の頃はあんなにフニフニとして柔らかかったのに、いつのまにかカチカチ、ガサガサになっています。
あまりにひどい場合はひび割れて、炎症を起こすことがあるので注意が必要です。肉球は細かい血管がたくさん集まっているので、ひび割れたり傷がつくと出血します。
肉球がガサガサしないように、アスファルトなどを避けて歩かせるべきでしょうか?それを推奨している意見もありますが、過保護に柔らかい場所ばかり歩かせたり、室内遊びばかりになると、肉球は弱くなります。
色々な場所を歩いて冒険して、肉球も成長して、硬くしっかりとしたものになってきます。小さい頃から過保護にしてしまうと、皮が剥けてしまったり怪我をしやすくなってしまいます。ワンコのカチカチ、ガサガサの肉球は立派に成長した証です。
肉球のケアはとても簡単
そうは言っても、フニフニすべすべの肉球は魅力的ですよね。先日、歩いていたら愛犬がガムを踏んでしまい、取れないので、足の裏のケアをサロンさんにお願いしました。
肉球ケアもついでにやっておくと言われ、迎えに行きびっくりしました。ガチガチの強そうだった肉球がしっとりすべすべ、フニフニになっています。早速クリームを購入して家でもやることにしました。
頻繁にやらなくても良いようで、愛犬が機嫌の良い時に行います。犬は手足が急所なので、頻繁に触られると緊張してしまいます。長毛種の子は足の裏の毛をカットするタイミングでも良いです。
- 飼い主さんもリラックスして触る
- 塗ってしばらくは、クリームを浸透させるために舐めないように気をそらす
飼い主さんが緊張していると、急所を触られるのでワンコが怖がってしまいます。また、肉球ケアはクリームを使用します。
ワンコ用クリームは舐めても大丈夫な成分で作られていますが、浸透させるまでに数分かかります。その間は舐めさせないように遊んだりしながら舐めさせないようにする工夫が必要です。
さて、肉球にはパーツごとに名前があります。
- 爪のある指の部分…指球
- 手のひらの大きい部分…掌球
- 手のひらの横の爪の部分…狼爪
- 手首のあたりの小さな部分…手根球
狼爪は、しっかりと獲物を抑えてかぶりつくために必要な、親指のような役割をしています。ワンコによっては、水かきを持っている犬種もいます。ラブラドールなどは、肉球に水かきのような膜を持っています。
こうしたパーツごとが、怪我をしていないか、汚れていないかをチェックするのも肉球ケア、マッサージの目的になります。
より気持ちよくしてあげたいときは、ワンコのツボも見てみましょう。例えば、前足の掌球は疲労回復のツボ、後ろ足の掌球は代謝促進のツボと言われています。
手根球の上にある凹みはリラックスのツボになります。最近は老犬のケアにツボのマッサージを取り入れることもあります。優しくマッサージをしてリラックスさせてあげましょう。
肉球ケアの前にチェックしたい病気
肉球クリームを使う前に、ワンコがとってもかかりやすい「指間炎」について知っておきましょう。
この炎症は、毛深い子だと見落としがちです。よく見ると肉球の間の皮膚が赤くなっていることがあるので、そう言った症状を見つけたら獣医さんに相談してください。肉球特有の香ばしい匂いも、指間炎が酷くなった時に起こることもあります。
指間炎は、皮膚が赤くなる、炎症を起こす、膿む、などの状態になり痛みや痒みを引き起こします。ワンコは舐めて治そうとするため、じめじめとして最近が増えてしまい悪化することがあります。
赤くなっている、匂いが強い場合は肉球の間まで、よく観察してあげてください。
まとめ
肉球ケアは、大切な愛犬とのコミュニケーションの一つです。急所である肉球を触ることは、飼い主さんにならどこを触られても安心だということをわかってもらえる良い機会になります。
肉球は傷や病気を起こしやすい箇所です。指間炎など、よくみないとわからない皮膚病も日頃からのケアで早めに見つけることができます。ぜひリラックスしながら肉球マサーッジをしてみてくださいね。