老犬が毛並みを綺麗にし続けるためには腸内環境が重要
私たち人も犬も、生きているもの全てはいつかは寿命が来てしまいます。もちろん誰もがそれをわかってはいますが、いつまでも若々しくいたいというのは永遠のテーマではないでしょうか?
人間のアンチエイジング研究が盛んに行われていて、特に女性には嬉しい時代となってきました。人だけでなく、できればワンちゃんもいつまでも生き生きとして、若く美しいままで生涯を終えて欲しいですよね。
そのために、今からどんなことに気を付けて過ごせばいいのか、今回はわんちゃんの「毛」のことで犬のエイジングケアのために気を付けるべきうことについて解説します。
皮膚の役割について
ワンちゃんのお手入れ以前に、ワンコの皮膚ってどんな役割をしてくれているのでしょう?
犬の皮膚は、紫外線や外界からのいろいろな刺激から体を保護したり、細菌やウィルスの感染を防ぐ重要な役割を担っています。また、体温を維持する・乾燥を防止するなどの役目も果たしています。
しかし、犬の皮膚は毛に覆われているため、皮膚の病気について発見しにくく、発見できた時には既に病気が進行している可能性が高いのです。ですので、愛犬とコミュニケーションを取る時も、毎日でなくて構いませんので月に数回、毛をかき分けて皮膚に異常が無いか確かめてあげましょう。
犬は汗をかかないってウソ・本当!?
皮膚のことをお話しするにあたって、ひとつ皆さんに質問です。わんこは汗をかくのでしょうか?
答えは「汗をかく」が正解です。ただし、私たち人がかく「汗かき」のイメージとは全く違います。ご愛犬をご覧になっていればおわかりかと思いますが、全身にびっしょり汗をかいているところなんかみませんよね?
汗をかく仕組みとして、汗を分泌するための「汗腺」というものが哺乳類には存在します。この汗腺には2種類あり、「エックリン汗腺」と「アポクリン汗腺」があります。
私たちが暑い日に汗をかく場合は、エックリン汗腺が水のような成分である汗を分泌しています。人間はこのエックリン汗腺が全身に発達しており、そのため全身に汗をかいて体温調整ができます。
しかし、犬や猫にはエックリン汗腺が足の裏や鼻といった、体の一部にしかありません。
代わりにもう一方の「アポクリン汗腺」が発達しているのです。このアポクリン汗腺からは、水状の汗ではなく油状の汗を分泌します。
そのため、何日も洗わないと体臭が酷くなってしまうのです。犬は、水状の汗が出にくい動物ですので、暑い時などは「ハァハァ」とパンティングなどを行いながら体温を調整します。
体の中からお手入れしましょう
人間の美容について、よく「体の中から綺麗にしましょう」なんて言いますよね。実はわんちゃんも同じなんです。
例えば、人間の場合食生活の乱れや、精神的な悩みがお肌に出ることがあります。わんちゃんも、良いものを食べて適度な運動、そしてストレスフリーの生活がすばり毛並みに反映します。
毛並みをよくするサプリメントもありますが、体が健全な状態でなければどれだけ良いものであっても効き目がありません。
では、体のどの部分を主に整えると毛並みにダイレクトに効くのでしょうか?それは実は腸なんです。
最近では、「腸内フローラ(腸内の細菌)」という言葉が一般的に聞かれるようになってきましたが、この腸内フローラの役割は腸内環境を整えること。
もちろん人間も腸を整えるとお肌の調子が変わってくるんですよ。先程お話しましたとおり、わんちゃんは水分状の汗よりも油状の汗を出す方が多いので、体内の脂分が増えすぎたりしますとべたついた皮膚になり、できものもできやすくなってしまいます。
逆に油が足りなくなるとかさかさになってしまい、毛並みも悪くなります。適度なバランスが大切なんですね。
腸を整えることは、腸内に善玉菌が増えるようにしてやればいいのですが、有名な腸の善玉菌はヨーグルトなどにも含まれるビフィズス菌です。
また、乳酸菌も非常に効果的なのですが、わんちゃんの乳酸菌の発酵能力は人よりもずっとすぐれていますので、効果が出やすいのです。
わんちゃんに牛乳を与えるとお腹を壊してしまう子もいますが、ヨーグルトなどの発酵食品は体にとても良いものですので、少しずつ与えてみてくださいね。
毛を手入れし過ぎるのは禁物
何事もそうですが、やり過ぎは禁物です。犬にとって適度なブラッシングは皮毛を清潔に保ち、皮膚へのマッサージ効果もあって毛を美しく保って行くのには大変有効です。
しかし、ブラッシングもやりすぎると皮膚に傷がついたり、毛が切れてしまって逆効果になります。また、犬種によっても手入れ方法が変わってきます。定期的に必ずトリミングが必要な犬種もありますし、短毛の仔は毛並みに気をつかうよりも皮膚自体をケアすることが大切です。
ペットショップではさまざまなブラシも販売されていますが、個体によっては合わないブラシもありますので、愛犬にあったブラシを選ぶようにしましょう。
まとめ
一見関係無いように思える腸内環境と皮膚ですが、実は密接な関係があったんですね。
あなたも愛犬も体の外だけでなく中から綺麗になって、いつまでも若々しく美しく年齢を重ねていきましょう!