犬の介護施設の話@ワンちゃんは一人では生きられません
犬を飼うとき、特に仔犬を迎えるときにその仔の寿命をいきなり考えてしまう飼い主さんはあまりいないでしょう。
しかし、当たり前ですが命はいつかは尽きるものです。犬は平均して15年~20年生きるとされています。大型犬、小型犬、犬の種類によっても寿命はかなり違ってきますが、10年以上生活を共にする大切なパートナーのこと、その晩年について少し考えてみませんか?
犬は一人では生きられない
長い間、人間と共存してきた「犬」という生き物は、今では野生の感覚をかなり失ってしまっています。ですので、人の手を介さなければ生きのびることは大変難しいのが現状です。
しかし、犬という素晴らしい存在は日々私たちを癒し慰めてくれます。この愛すべき犬たちへ、わたしたち人間からの恩返しって一体何だと思いますか?
それは、責任を持ってその犬を生涯飼育し、最期を看取るということなんです。つまり、愛犬より長生きすること。これにほかなりません。
さまざまな事情
例えば、人が40歳の時に仔犬を迎えたとします。その犬の寿命が20年として、人は60歳ですよね。
人間の平均寿命からすれば、十分に愛犬を天国に旅立たせることが可能です。しかし、これが60歳で仔犬を迎えたとしましょう。この場合はどうでしょうか?ちょっと微妙。愛犬が先に旅立つか、自分が先に逝ってしまうか非常に判断が難しい年代です。
ですので、年配の方が犬を迎える場合は自分に何かあったときのために、対策を考えなくてはなりません。自分の年齢を考えて犬を迎えて良いのか、迎えない方が良いのか、どうしても迎えたい場合は、トラブルが起こった時に犬の世話をしてくれる人を探しておくとか、いろいろなことを考えることが重要です。
しかし、人も犬も生きて行く上でさまざまな場面に遭遇します。迎えた時は、想像もしなかったことが人間側に起きることだってあるのです。自分は長生きするつもりでも、急に病気になったり亡くなったりすることが無いとは言い切れません。
また、生物は必ず年老いていきますので今大丈夫だと思っている方も決して他人事ではありません。
でも、そんなことを気にしていては、犬を迎えることができなくなってしまいます。そこで、対策として何があるのかを考えてみました。
犬の介護施設がある!?
あまり多くはありませんが、犬の介護施設というものが日本全国に存在します。インターネットで調べることができますので、興味のある方はチェックしてみてください。
また、犬の老人ホームについて調査をしていてわかったのですが、ほとんどの施設で人の老人施設・介護施設と同じようなレベルのサービスが提供されていることにまず驚きます。
日本は決してペット先進国ではありませんが、このような施設が実際に稼働しているのを知ると、少し安心します。
犬の介護施設とはどんな場所なの?
まず、こういった施設に愛犬を入所させるためには当然ですが条件があります。飼育が面倒になったので・不要になった、など言い方は悪いですが「廃棄」目的で入所することはできません。
年齢制限を設けているところもありますし(8歳以上のみお預かり等)、生涯をその施設で終えさせる場合はそれなりに料金もかかります。
介護サービスは、起床から始まり、トイレの世話、散歩、食事介護、就寝までスタッフが飼い主さんに代わって手厚く介護してくれます。もちろん面会は随時可能です。一時預かりもできるようですので、ペットホテルとして利用する方も多いようです。
ペットホテルの中には高齢犬を預かることができないところもありますので、こういった施設を利用することもできます。
また施設によっては、きちんと資格を持ったスタッフ達が、専門の知識・技術を活かして介護してくれますので、生涯自宅で飼育するという方でも、何かあった時にお願いできるように、介護施設を調べておく、訪問してみるのも良いですね。
まとめ
わたしたち人間や、犬・猫などの動物には必ず死が訪れます。犬にとっては飼い主さんが全てですし、飼い主にとっても愛犬を生涯飼育することが一番の希望でもあるでしょう。しかし、人生何が起こるか本当にわかりません。
自分がどうしても愛犬の世話ができなくなってしまったとき、しょうがないからと保健所に持ち込んだり捨ててしまうのではなく、今回ご紹介した介護施設に相談する等何か方法があるはずです。
飼い主さん、愛犬にとって一番良い方法は何かを考えて、利用できる施設はどんどん利用して行けば良いのですよ。